H30.1.20 King臨床研修会、改め、K2臨床研究会

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顧問Dr北原 信也 ノブデンタルオフィスで行われている勉強会に行ってまいりました。
今年度から技工士の桑田 正博先生の勉強会であるKIM(Kuwata Institute Millennium)に所属している先生方と一緒にケースプレゼンテーションや講演を行うようになり、より活気のある、そして、いろいろな観点から歯科治療に対する道筋をたて治療計画、診査診断を行うことが可能となりました。

ただ、向かっている方向が同じなのでそれぞれのグループにたりないところを足して、相乗効果を得て進んでいきます。
理想的な治療のゴールはしっかりとした治療計画があるからこそ、導き出せるものであって、設計図を持って治療を行っていけば理想と近似してきます。

今回は技工士さんも多くいらっしゃっており、桑田先生の考えられたF.O.Dという咬合様式になるよう考えられたケースを見させていただきました。
F.O.DとはFunctionally Disoccluded Occlusionの略省で、側方に動かしたときにかみ合わせのあて方を奥歯に行くにつれて弱くすることで顎関節にかかる負担を軽減できる咬合様式です。
咬合紙の厚みを
犬歯     60°の展開角
第一小臼歯  20μ~40μm
第二大臼歯  40μ~60μm
第一大臼歯  60μm~80μm
第二大臼歯  80μm~100μm
といったようにかみ合わせをチェックする紙の厚みを変化させて被せ物を作っています。
機能的臼歯離開咬合にすることで力点となる咬筋より遠くで力をかけるようにできます。
このようなかみ合わせをあたえることでより安定した咬合と神経筋機構のバランスがとれ、長期に渡る予後の良い被せ物となります。

懇親会では、技工士さんとお話しをさせていただき、診療室と技工所との患者さんの情報のやり取りが大切なことを再確認いたしました。
患者さんのお口の中の写真を撮ることで模型ではわからない情報が得られます。
口の中の写真を撮ることに抵抗のある方もいると思いますがご協力をお願いいたします。
抵抗があるということは、たくさんある中の歯科医院の多くが写真を撮っていないからであり、なんで写真が必要か理解されていないからでしょう。
情報がある方が技工士さんもより精度の高い技工物を作ることができるため、患者さんはもちろん、治療している先生も技工士さんもうまくいくのでみんなハッピーになれます。
再製のない技工物ができるよう注意を払ってはおりますが、どうしても合わないことはあります。
そのままつけてしまうと、取れてしまったり舌のさわった感じに違和感がでます。
万が一、大丈夫だと思って接着した場合、違和感がある場合は必ず教えてください。
数日から数ヵ月、経過を見る場合もありますが、再治療となってしまいますが、やり替えさせて下さい。
患者さんもすっきりしない、治療したほうも気になってしまうとなると、お互い不幸になってしまいます。

被せ物1つでかみ合わせは変わってしまうことがあるため、その歯を治療してから不具合が起きるようなら、治療した歯を再度確認し、調整もしくは新しく作り直すことで改善いたします。
一度、不具合を起こしてしまったら信頼関係がなくなってしまうこともあります。
最善を尽くしておりますので、患者さんと先生、技工士とのラボコミュニケーションがうまく行くことでこれらの問題は解決できると思っておりますので、何か起きた場合は遠慮なく教えてください。誠心誠意をもって対応いたします。