根管治療には種類がある?4つの治療方法を解説!
こんにちは、きたはら駒込歯科です。
根管治療は歯の内部にある根管(歯髄)が感染や損傷を受けた際に行われる重要な治療法で、歯を保存するための最終手段とも言えます。
この記事では、根管治療の4つの代表的な方法について詳しく解説します。
抜髄

抜髄は、最も基本的な根管治療の一つであり、歯の内部にある歯髄を完全に取り除く治療法です。歯髄は、深刻な虫歯や外傷によって感染したり損傷したりすることがあります。このまま放置すると痛みや腫れ、さらには感染が広がる恐れがあるため、それを防ぐために抜髄は行われます。
抜髄の流れ
一般的な抜髄の流れは以下の通りです。歯の状態や診断内容によって異なることがあります。
①診断とX線撮影
歯の内部の状況を把握するためにX線撮影を行い、歯髄の感染や損傷の範囲を確認します。
②局所麻酔
治療箇所の痛みを和らげるために治療部位に局所麻酔を施します。
③歯髄の除去
歯の上部を削り、内部の歯髄を完全に取り除きます。これにより、感染源が取り除かれます。
④根管の清掃と形成
専用の器具を使って根管内部をきれいにし、適切な形に整えます。
⑤根管の充填
根管を消毒し、ゴム状の充填材で密封して再感染を防ぎます。
⑥最終修復
最後に、歯の機能と外観を回復させるためにクラウンや詰め物を装着します。
感染根管治療
感染根管治療は、根管内に感染が広がった場合に行われる治療法です。虫歯や外傷などが原因で、歯髄だけでなく根管全体に感染が及んでいる場合に適用されます。この治療は、感染源を徹底的に除去し、再発を防ぐことを目的としています。
感染根管治療の流れ
一般的な感染根管治療の流れは以下の通りです。歯の状態や診断内容によって異なることがあります。
①診断とX線撮影
歯の内部の感染状況を確認するためにX線撮影を行い、感染の広がりを把握します。
②局所麻酔とアクセス形成
治療箇所の痛みを抑えるために局所麻酔を施し、歯の冠部分を削って根管にアクセスするための穴を開けます。
③感染組織の除去
専用の器具を用い、根管内にある感染した歯髄や組織を徹底的に除去します。
④根管の清掃と形成
根管内部をきれいにし、感染が再発しないように形を整えます。
その後の流れ(⑤、⑥)は抜髄と同様です。
再根管治療
再根管治療は、以前に行った根管治療が不十分であった場合や、新たに感染が発生した場合に行われる治療法です。根管治療が完了した後でも、感染が再発することがあります。この場合、再治療を行うことで再感染を防ぎ、歯の保存を目指します。
再根管治療の流れ
一般的な再根管治療の流れは以下の通りです。歯の状態や診断内容によって異なることがあります。
①診断とX線撮影
再治療が必要な歯の状況を確認し、以前の根管治療の状態を把握します。
②局所麻酔とアクセス形成
治療箇所の痛みを抑え、以前の治療部分に再アクセスするために歯の冠部分を開けます。
③旧充填材の除去
前回の治療で使用された充填材を慎重に取り除き、根管に再アクセスします。
④根管の再清掃と形成
再度根管内部をきれいにし、形を整えます。この際、以前の治療で見逃された根管や新たに感染した部分を重点的に治療します。
その後の流れ(⑤、⑥)は抜髄と同様です。
歯内療法外科
歯内療法外科は、通常の根管治療では解決できない問題を抱えている歯に対して行われる外科的な治療法です。特に、根管の先端部分に感染が残っている場合や、根管の形状が複雑で通常の治療が困難な場合に適用されます。
歯内療法外科の流れ
一般的な歯内療法外科の流れは以下の通りです。歯の状態や診断内容によって異なることがあります。
①診断とX線撮影
根管の先端部分に感染があることを確認し、外科的なアプローチが必要かどうかを判断します。
②局所麻酔と切開
治療箇所の痛みを抑え、歯茎に小さな切開を入れて根管の先端部分にアクセスします。
③感染組織の除去
根管の先端部分の感染した組織を取り除きます。これは、通常、外科用の器具を使って行います。
④根管の切断と封鎖
根管の先端部分を切断し、再感染を防ぐために密封します。
⑤縫合と治癒
切開した部分を縫合し、組織の治癒を促します。この後、数週間から数ヶ月かけて完全に回復します。
当院の根管治療
当院の根管治療では、正確な治療により歯の健康や寿命を守り、抜歯をせずに歯を保存できることを目的としています。マイクロスコープを用いた精密根管治療も行っておりますので、ご興味のある方はお気軽にご相談ください。当院の精密根管治療に関する詳細は、下記の公式ホームページからご覧ください。
当院の精密根管治療に関する詳細はこちら▼
https://kitahara-dds.com/microscope/
まとめ
今回ご紹介したように、根管治療では歯の内部の感染や損傷を治療し、歯を保存するための処置を行います。それぞれの治療法を適切に選択し、歯をできるだけ残せるようにしましょう。
記事の著者:院長 北原 充志

私が歯科医師になろうと思ったきっかけは、両親がともに歯が悪く、苦労していたことでした。「自分が治療しておいしく食事ができるようにしよう」と考え、今ではその夢を叶えることができました。
お口は食べるだけでなく、健康にも重要な役割を担う場所。美しい歯と健康なお口でいるお手伝いをするため、研さんに励んでいます。私達にとって、家族同然の存在でもある患者さまたちの歯を長く残すため、お気軽に検診にご来院いただければ嬉しいです。
