「Digitalを経験で活かす次世代へのアプローチ」
H30.3.3 K2勉強会 Dr遠山
「Digitalを経験で活かす次世代へのアプローチ」
本日は
①咬合とクラウンカントゥアの付与
②ジルコニアの選択理由
③口腔内スキャナーの臨床
をお題としてお話しを聞きました。
顎関節は10日以上マウスピースを使用していると関節内で癒着が起こり偽関節を形成することがあり、顎の動きがスムーズに改善するとのことです。
基本的にはマウスピースは上に装着しますが、歯列が湾曲している場合、平坦化するため下にマウスピースを使用する場合もあります。
かみ合わせをつくるにはそれぞれ歯の固有の形態に特徴があり、連続した咬頭頂がつながって上下の歯と均一な接触を持たせることで顎関節の調和が取れます。
チューイングサイクルはその接触点で形態を作ります。
歯を削るときには「スリープレーンコンセプト」をイメージして形成します。
第一面はエマージェンスプロファイルといって歯肉と歯の立ち上がりの部分で歯肉のRoomを作り、歯肉の上皮の成長を促します。この部分がうまく形成されていないと歯肉炎の原因となります。
第二面はカントゥアーガイドラインといって上下のかむ歯のスペースをとることによって被せ物の厚みを均一にすることで精度の高い被せ物ができ、かんだ時に食物を粉砕し流すことがうまくできます。
第三面はアディクエイトアングルといって食べ物を受け取る面です。
お皿のような受け皿のような形態にすることで食べ物を受け取りやすくなります。
被せ物にはジルコニアが選択されることが多くなりジルコニアの結晶構造が正方晶で咬合力がかかると単斜晶に変化します。曲げ強さには強く圧縮応力には弱い特徴があります。
拡大した顕微鏡レベルで見ても結晶構造が変わらず荒れがほぼないので細菌などの汚れが付着しづらいので歯肉が健康な状態が保てます。
また、セラミックに比べ割れることがないので安心して噛むことができます。
口腔内スキャナーでセラミックを作るときにはセメントスペースの調整が必要となりますが、80μm~100μmに設定することで精度の良いものが仕上がるとのことです。
使用している機材や材料によっても異なってきますので調整しながら作製していきます。
以上、が今回の内容でした。
咬合診査は非常に大切で技工士の桑田正博先生の考え方をしっかりと勉強して理解を深めたいと思います。
パナデントという咬合器を購入いたしました。
審美的診査とともに顎運動にも診査できるものなので活用したいと思います。