ジルコニアとは


こんにちは、きたはら駒込歯科です。
みなさんは「ジルコニア」という言葉を歯医者さんなどで耳にしたことはありますか?
芸能人の方がSNSなどで紹介しているのを見たことがある方もいるかもしれませんね。今回は、歯科で使われる「ジルコニア」についてご紹介します。

ジルコニアとは?

ジルコニアは、歯科ではセラミック治療の分野で使用される素材のひとつです。セラミック治療というのは、むし歯などで失ってしまった歯質を、天然の歯と同じ色・質感で修復する治療法のこと。金属の補綴物よりも審美性が高いため、人気の治療法です。
ジルコニアという素材は、二酸化ジルコニウムのことで、「人工ダイヤモンド」とも呼ばれています。その呼び名からもわかるように、強度・耐久性に非常に優れた素材です。
また、セラミック治療に使われる他の素材と同様に審美性にも優れています。硬く、加工がしにくいジルコニアですが、近年の技術革新により本物の歯と同じような白さ・透明度を出せるようになった、今再注目の素材といえます。

ジルコニアの強度

歯は、咀嚼などにより外部からの刺激を受けやすい部分です。比較的強い力が毎日かかっているため、圧力に耐えきれず歯が割れたり、ヒビが入ってしまうことがあります。
これは、被せ物や詰め物も同様で、従来のセラミック治療では、大きな圧力がかかることで割れや変形を引き起こしてしまうことがありました。
そこで注目されるようになったのが、ジルコニアという強度の高い素材です。ジルコニアは、通常のセラミックの約3倍以上の硬さがあると言われています。その硬度は、歯科だけではなく包丁やゴルフクラブ、さらにはNASAのスペースシャトルにも使用されるほどです。

もっとも強い圧力がかかる奥歯に被せ物をする場合、従来は金属が使用されていましたが、ジルコニアの登場により奥歯にも白い被せ物ができるようになりました。その結果、金属アレルギーの方も安心して奥歯の治療を受けることが可能になりました。
さらに、ジルコニアは熱い物や冷たい物を食べたり飲んだりして温度が変化したり、食事により酸性やアルカリ性に変化したりと常に環境が目まぐるしく変わる口内でも、常に安定した材質であり、歯や歯茎に影響を与えることがないという点でも、強度の高い素材であると言えます。

ジルコニアの審美性

強度と同じように、ジルコニアはその審美性の高さも人気の秘密です。自然な透明感があるジルコニアは、より本物の歯のような色調を表現することができます。
プラスチックを使用した治療の場合は長く使っていると変色する恐れがあり、金属を使用した治療の場合には歯肉の黒ずみが懸念されます。しかし、ジルコニアを使用した場合は変色や黒ずみの心配がなく、長く美しい歯を保つことができます。
そういった面からも、芸能人やインフルエンサーなど、美しい自然な白い歯を希望される方から注目が集まっています。

ジルコニアの自浄性・清掃性

上でご紹介したように、強度・審美性に優れた素材のジルコニア。もう一つ、ジルコニアをオススメする理由があります。それが、ジルコニアの持つ「自浄性・清掃性」です。
ジルコニアは歯だけでなく人工関節などでも広く使われるほど、金属や他のセラミック素材と比べて生体親和性(自浄作用)が高く、衛生的であるという特徴があります。また、金属に比べて表面が滑沢でバイオフィルムが付きにくく、清掃性にも優れています。毎日のケアは変わらず必要ですが、むし歯や歯周病になりにくいという意味でもジルコニアは非常に優れた素材であるといえるでしょう。

今回は、ジルコニアという素材についてその特徴を細かくご紹介しました。
当院がオススメするこのジルコニアについて、引き続きこちらのブログでご紹介していく予定です。

ぜひ、チェックしてみてください。

記事の著者:院長 北原 充志

院長 北原充志

私が歯科医師になろうと思ったきっかけは、両親がともに歯が悪く、苦労していたことでした。「自分が治療しておいしく食事ができるようにしよう」と考え、今ではその夢を叶えることができました。

お口は食べるだけでなく、健康にも重要な役割を担う場所。美しい歯と健康なお口でいるお手伝いをするため、研さんに励んでいます。私達にとって、家族同然の存在でもある患者さまたちの歯を長く残すため、お気軽に検診にご来院いただければ嬉しいです。

 
また当院のジルコニアの症例もご覧ください
30代女性 銀歯が不適合となり再治療になりにくいジルコニアで治した症例