予防歯科にかかるコストとは?費用や通院頻度の相場を紹介
予防歯科は「8020運動」を叶え、一生自分の歯で食事を楽しむためにも重要なことですが、費用面の心配や通院頻度はどのくらいなのかという疑問も多いのではないでしょうか。この記事では、予防歯科の重要性を解説しつつ、効果的な通院頻度や予防歯科にかかる費用をお話ししていきます。
予防歯科の重要性
予防歯科は患者様が歯科医院に定期的に行き、虫歯や歯周病などのお口の中の病気を未然に防いだり、悪化させないために生活指導や検査、治療などを行って1本でも多く自分の歯(天然歯)を残すことを目的としたものです。広い意味ではご自宅で行うお手入れも含まれます。
予防歯科を行うことで、虫歯や歯周病を未然に予防できるほか、早期発見・早期治療に繋がるため進行を防げます。定期的にプロにお口の中を診てもらうことでお口の中の衛生環境を整え、自分の歯の寿命を伸ばすことができます。
予防歯科は、平成元年に厚生省(当時)と日本歯科医師会が提唱した、80歳になっても自分の歯を20本以上保とうという「8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動」を実現するためにも欠かせない重要なことです。「80」は当時の日本人の平均寿命に相当する数字をあらわし、「20」は自分の歯で満足に食べられるために必要とされている歯の本数を意味しています。
予防歯科にかかる費用はどのくらい?
歯科医院で行う予防歯科にはもちろん費用がかかります。
しかし、保険が適用される保険診療か、保険が適用されない自由診療かによってもかかるコストには差が出ます。予防歯科を受けた場合の費用相場を見てみましょう。
保険診療の費用相場
保険が適用される場合、患者様が負担する医療費は3割と定められているため、比較的コストは抑えられます。予防歯科を受ける場合の費用相場は3,500円前後とかなり抑えられ、数万円単位になることはほとんどありません。これには初診料やレントゲン費用などの諸費用も含まれています。
【当院では、初診料が発生する場合、約2,600円、レントゲン撮影をすると約+1,200円となります。再診扱いの場合は、約1,600円くらいになります。】
【保険診療でできる予防歯科の具体例】
・口腔内の全体的な検査
・歯周組織検査
・歯肉のチェック
・クリーニング(プラークや歯石の除去)
・フッ素の塗布
・ブラッシングや生活習慣指導
※着色を落とすことは自費治療となります。
保険治療は虫歯菌、歯周病菌を取ることが目的です。
自由診療の費用相場
歯科医院で行う予防歯科には、保険が適用されない自由診療というものも存在します。
保険診療は金額が全国一律で定められているため、どの歯科医院を選んでも金額は同じですが、自由診療は、歯科医院が自由に診療内容や治療費用を決められるため、自ずと費用相場にもばらつきが生じます。
月1回の自由診療で、予防歯科を行った場合の費用相場は大体10,000円前後といわれていますが、安いケースで5,000円前後、高額な場合だと30,000円前後になることもあります。
保険診療と比較すると高額になりますが、その分1回の治療にかけられる時間制限もなく、
予防効果の高い治療や最先端の治療を受けることも可能です。
【当院ではプランにもよりますが約6,000円~10,000円となりますのでご相談ください。】
【自費診療でできる予防歯科の具体例】
・PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)
→保険診療よりもより専門的な技術を用いてプラークや歯石、着色汚れを除去する治療
PMTCが、審美歯科でも注目されているもので、審美的な目的で受ける方も多いですが、
虫歯や歯周病予防の観点から見てもとても効果の高い治療です。費用はかかりますが、その分メリットもたくさんあり、満足度も高いといえます。
*虫歯があるとその分費用はかさむ…
当然といえば当然ですが、予防歯科で虫歯が見つかると、まずはそちらの治療が必要になるため、上記で説明した金額にプラスで虫歯の治療費がかかるようになります。虫歯治療に必要な費用は保険診療の場合だと1本あたり1,000〜10,000円ほどです。虫歯の進行具合によって治療が変わるので、費用にも差があります。セラミックやインプラントなどの自由診療を選択した場合はさらに高額になります。
予防歯科の頻度はどのくらいがベスト?
一般的に予防歯科は、3〜6ヶ月くらいの頻度で通うことが推奨されています。とはいえ、最適なタイミングというのは患者様の状態が影響するため、個人差があります。どれくらいの頻度で通うべきかは担当医と相談して決めましょう。
まとめ
予防歯科のコストや通院頻度は気になるかもしれませんが、長い目で見ると予防歯科を行うことで治療のリスクを減らせるため、コストも抑えられます。予防歯科を受けて大切な自分の歯を守り抜きましょう。
記事の著者:院長 北原 充志
私が歯科医師になろうと思ったきっかけは、両親がともに歯が悪く、苦労していたことでした。「自分が治療しておいしく食事ができるようにしよう」と考え、今ではその夢を叶えることができました。
お口は食べるだけでなく、健康にも重要な役割を担う場所。美しい歯と健康なお口でいるお手伝いをするため、研さんに励んでいます。私達にとって、家族同然の存在でもある患者さまたちの歯を長く残すため、お気軽に検診にご来院いただければ嬉しいです。