予防歯科は未来への投資！健康な歯を手に入れるために
歯医者さんに行くタイミングは「歯が痛くなってから」と思っていませんか？それも決して間違いではありませんが、痛みや違和感などのわかりやすい症状が出る前に歯医者さんに行って予防することが大切です。
この記事では予防歯科の重要性を解説していきます。
予防歯科で「8020運動」の実現を叶える！
「8020（ハチ・マル・二イ・マル）運動」とは、平成元年に当時の厚生省と日本歯科医師会が提唱した「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動のことです。8020運動が提唱される前までは、「生涯自分の歯で食べよう」や「一生自分の歯で食べよう」というスローガン（標語）がよく使われていましたが、このスローガンを数値目標化したものが8020といえるでしょう。
8020の「80」はこの言葉が提唱された当時の日本人の平均寿命に相当するもので、「20」は、「自分の歯で食べる」ために必要とされる歯の本数を意味しています。この20本という本数があれば硬い食品であっても十分に咀嚼できるということが化学的にも明らかになっているそうです。近頃は「8020」を達成している高齢者は増加傾向にありますが、それでも「8020」を達成していない高齢者はまだまだ多いのが現状です。この「8020運動」を叶えるためにも予防歯科は欠かせないのです。
そもそも予防歯科とは？なぜ重要？
予防歯科という言葉自体は、歯科医院の公式サイトの診療科目で目にしている人も多いと思います。一般的に予防歯科とは、患者様が歯科医院に定期的に来院し、虫歯や歯周病などのお口の中の病気を未然に防いだり進行させないように検査や治療、生活の指導を行うことをさします。予防歯科を実施することで、お口の中の衛生環境を整え、歯の寿命を長持ちさせます。どの歯科医院においても予防歯科では1本でも多く、患者様自身の歯（天然歯）を残すことを目的としています。
たとえば予防歯科を行うことで、虫歯や歯周病を未然に防ぐこともできますし、自分では気づけない虫歯や歯周病の早期発見も可能になります。悪化しないうちに治療してもらうことができるので、たとえすでに病気になってしまっていても進行を防ぐことができます。予防歯科は若いうちから受けることがおすすめです。毎日行うブラッシングの正しいやり方なども、患者様ひとりひとりの状態に合わせて指導してもらえるので、おうちでも正しく効果的なケアができるようになります。
通院の手間や予防歯科のための費用はもちろん必要になりますが、予防歯科をしっかりしておけば健康を維持できるため、生涯的にみると負担も少なくなります。予防歯科はいわば未来への投資といえるものなのです。
予防歯科で行うこと
歯科医院の予防歯科で行われるのは主に下記の4つです。（※歯科医院によって異なります）
・歯のクリーニングや歯石の除去
・虫歯や歯周病の有無や進行具合の診察
・ひとりひとりに合わせたブラッシング指導
・フッ素塗布
歯科医院で行われるプロフェッショナルケアでは、普段のお手入れでは落としきれない汚れを取ってもらえるクリーニングなどが行われるほか、お口の中の診察や歯肉の健康状態のチェックなどが行われます。ほかにも、歯科医院によっては虫歯予防に効果的とされる「フッ素」の塗布もしてもらえますよ。
まとめ
予防歯科を若いうちからしっかり受けることで、将来的に自分の歯を失うリスクを大幅に減らすことができます。自分の歯で噛めるというのはみなさんが想像しているよりも大切なことです。歯の健康だけにとどまらず、体の健康や心の健康にまで影響を及ぼし、生活の質（QOL）にも関わる大切なことです。
自分の歯で一生おいしく食事をとって、豊かな生活を送るためにも、早いうちからしっかり予防歯科を受けましょう。
記事の著者：院長 北原 充志
私が歯科医師になろうと思ったきっかけは、両親がともに歯が悪く、苦労していたことでした。「自分が治療しておいしく食事ができるようにしよう」と考え、今ではその夢を叶えることができました。
お口は食べるだけでなく、健康にも重要な役割を担う場所。美しい歯と健康なお口でいるお手伝いをするため、研さんに励んでいます。私達にとって、家族同然の存在でもある患者さまたちの歯を長く残すため、お気軽に検診にご来院いただければ嬉しいです。